Saturday, June 19, 2010

スイングアームのベアリング


やっと届いたフレームだけど
スイングアームの動きが大変なことになっていた。
ものすごく動きが渋い上にカックンカックンに2カ所くらいで引っかかる。
これはもうベアリングがダメになってるはずだ。
分解して取り出すとゴロゴロのゴリゴリだな…
番号から検索したらいろいろなところで取り扱っていることがわかったが、値段はピンキリ。
1個1700円から9800円くらいまで。
ティムケン製の最安値を選んで注文。
部品はすべて洗油で洗って組み直し。スムーズに動くようになった。
スイングアームの塗装は所々はがれているが、特に塗り直しはしないでそのまま行くことにした。
B級感を出したかったとかそんなカッコいい理由ではないんだけど、
このバイクを作るにあたって一番必要な事、それは自分が工業製品やプロダクトを選ぶ時の基準でもあり、
「歳月と添い寝ができる」ということ。
スイッチ一つで自動的に完成する工業製品は、出来た瞬間が最高で、歳月が経つにつれてどんどんボロくなって行く。
最新のプラスチックバイクはみんなそうだ。
NCで削りだした部品も、きれいな引目に傷がつくとがっかりだ。
仕上げに人間の手がかかっている部品は、傷がついてもまた磨けるし実際、傷やへこみも気にならない。
家も車も文房具だってみんなそうだ。
ビンテージパーツが輝いて見えるのも物理的にピカピカだからではなく、歳月と添い寝した結果がそこに現れてるからだと思う。
でも放ったらかしはがっかりです。
高校生の時に読んだ小説に「彼女は、新しくはないが良く手入れをされたバッグを持っていた」って記述がありました。
新しい必要はない、過剰に高価である必要もない。
「新しくはないが、ものは良い」そんな部品を、きちんと手入れしながら、汚れたら拭き取って、壊れたら修理して使いたい。

とまあいろいろな理由をつけていますが、このスイングアームは特に塗装しなくてもいい、そのままが好きってそれだけの事なんです。

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